takaramachi:

「伊方3号機の再開時期が延びた場合、需給状況は大変厳しくなる。節電のお願いも状況によっては否定できない」。四国電力の千葉昭社長は5月27日の会見で、今夏の電力供給の切迫した見通しを明かした。 当初計画では、今夏の電力需要を最大で570万キロワットと想定している。これに対して、供給力は666万キロワットを確保。96万キロワットの余力があり、余裕分を最大電力で割った予備率は16・8%。安定供給の目安の8~10%を楽に上回る。 ただ、これは3号機の7月10日の運転再開が前提。もし、出力89万キロワットの3号機が稼働しないと、供給力は577万キロワットまで低下する。余力は7万キロワットで、予備率は1・2%しかない。四電は電力量に占める原発の割合が4割程度で、原発の依存度は電力各社の中でトップクラス。1基欠ければ供給への影響は大きい。 7万キロワットの余力とは、どれぐらいか。電力需要は気温が1度上昇すると、23万キロワット伸びる。今夏の最大電力は最高気温34・5度を想定。すると気温が35度を超えれば、余力は吹き飛ぶことになる。記録的な猛暑の昨夏は最大で596万6千キロワットを記録している。 もし需要が供給を上回った場合、怖いのが「ブラックアウト」と呼ばれる大規模停電が起こることだ。どの地域で、どの規模の停電が発生するのかは予測不能。広範囲で市民生活や産業に大混乱が生じてしまうという。
◆◇  ◆◇  ◆◇
供給不足に陥るからとはいえ、福島第1原発の事故後、原発への信頼は揺らいでおり、これまで以上の安全性が確保されなければ再稼働は難しい。  伊方3号機抜きで、ブラックアウトをどう回避するか。四電は4段階の対応で乗り切ろうとしている。  まずは自社の供給能力の積み上げ。坂出や阿南など4カ所の火力発電所は点検時期の変更などで、できるだけフル回転に近付ける。また、需要が少ない夜間の余剰電力を使って水をくみ上げ、昼間の需要のピーク時に落として発電する揚水式の本川発電所など、58カ所の水力発電所の有効活用を図る。  次の手段が、大規模な自家発電設備を持つ民間企業からの電力の購入だ。すでに余剰電力を買うための交渉に入っている。  四電は、ここまでの対応で何とか安定的な供給力を確保したい考え。それでも追いつかない場合、他電力会社への売電に手を付けることになる。  今夏は66万キロワットを他電力に売電する計画。これとは別に、すでに東京電力へ融通しており、中部電力からも要請を受けている。四電は「他電力も需給状況が逼迫(ひっぱく)する中で融通は切りにくいが、いざという時には削減せざるを得ない」との意向を示す。  「最終的には個人や企業に節電を要請するしかない。可能性は低いが、ゼロとは言えない」と四電。綱渡りの電力供給に危機感を強めている。

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「伊方3号機の再開時期が延びた場合、需給状況は大変厳しくなる。節電のお願いも状況によっては否定できない」。四国電力の千葉昭社長は5月27日の会見で、今夏の電力供給の切迫した見通しを明かした。
当初計画では、今夏の電力需要を最大で570万キロワットと想定している。これに対して、供給力は666万キロワットを確保。96万キロワットの余力があり、余裕分を最大電力で割った予備率は16・8%。安定供給の目安の8~10%を楽に上回る。
ただ、これは3号機の7月10日の運転再開が前提。もし、出力89万キロワットの3号機が稼働しないと、供給力は577万キロワットまで低下する。余力は7万キロワットで、予備率は1・2%しかない。四電は電力量に占める原発の割合が4割程度で、原発の依存度は電力各社の中でトップクラス。1基欠ければ供給への影響は大きい。
7万キロワットの余力とは、どれぐらいか。電力需要は気温が1度上昇すると、23万キロワット伸びる。今夏の最大電力は最高気温34・5度を想定。すると気温が35度を超えれば、余力は吹き飛ぶことになる。記録的な猛暑の昨夏は最大で596万6千キロワットを記録している。
もし需要が供給を上回った場合、怖いのが「ブラックアウト」と呼ばれる大規模停電が起こることだ。どの地域で、どの規模の停電が発生するのかは予測不能。広範囲で市民生活や産業に大混乱が生じてしまうという。

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供給不足に陥るからとはいえ、福島第1原発の事故後、原発への信頼は揺らいでおり、これまで以上の安全性が確保されなければ再稼働は難しい。 
伊方3号機抜きで、ブラックアウトをどう回避するか。四電は4段階の対応で乗り切ろうとしている。 
まずは自社の供給能力の積み上げ。坂出や阿南など4カ所の火力発電所は点検時期の変更などで、できるだけフル回転に近付ける。また、需要が少ない夜間の余剰電力を使って水をくみ上げ、昼間の需要のピーク時に落として発電する揚水式の本川発電所など、58カ所の水力発電所の有効活用を図る。 
次の手段が、大規模な自家発電設備を持つ民間企業からの電力の購入だ。すでに余剰電力を買うための交渉に入っている。 
四電は、ここまでの対応で何とか安定的な供給力を確保したい考え。それでも追いつかない場合、他電力会社への売電に手を付けることになる。 
今夏は66万キロワットを他電力に売電する計画。これとは別に、すでに東京電力へ融通しており、中部電力からも要請を受けている。四電は「他電力も需給状況が逼迫(ひっぱく)する中で融通は切りにくいが、いざという時には削減せざるを得ない」との意向を示す。 
「最終的には個人や企業に節電を要請するしかない。可能性は低いが、ゼロとは言えない」と四電。綱渡りの電力供給に危機感を強めている。

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